ラピス アジュール・スタッフブログ
静岡県静岡市のゲストハウス・結婚式場

結婚式ってとても素敵で、とても不思議なもの。

この日にしか出来ないことがたくさんあります。

例えば、花嫁の手紙。
普段からご自身の親御様へ、お手紙書かれますか？

例えば、新郎中座。
大人になってからお母様と手をつないで歩くこと、ありましたか？

その場面を提案して、進行を組むことは誰でも出来るかもしれませんが
その瞬間を何年経っても心に残るシーンにすることは私達ウェディングプランナーの力量次第です。


先日の結婚式での出来事。

新郎入場のシーン。
チャペルの扉が開き、バージンロードを新郎さんが歩まれます。
すると、ご両親が満面の笑みでその場にご起立くださり
大きな拍手で新郎さんを迎えてくださいました。
新郎さんのお顔が見たいお気持ちのせいか、ちょっとずつバージンロードに出て来られるご両親。

もちろんご起立いただく必要はないので、
「よろしければご着席ください」とお声がけしても変ではありません。

でも、嬉しそうなご両親のお顔を見て
「お父さん、お母さん、ぜひ真ん中で新郎さんと握手しましょう！」と私は声をかけました。

進行表にはなかった出来事に、新郎さんは少し戸惑われていましたが
「おめでとう！！」と力強くお父様がつかんだ手を、照れくさそうに握り返されていました。

このご両親の嬉しそうな表情が、握られた手の強さが、
新郎さんの心にギュッと焼きつきますように…と願わずにいられないシーンでした。





ただ、この握手は、私のとっさの声がけだけで実現したわけではないと思っています。

おふたりとのお打合せで伺っていた、親御様のお人柄や、親御様との関係性。
そして、結婚式は親御様のためにもやりたいとおしゃっていたこと。
それを知ったうえで、結婚式当日の家族対面で、このことをご家族みなさんにお伝えしました。
ニコニコしながら私の話を聞いてくださり、新郎新婦と対面した時もとても嬉しそうだったご両親。
そんな１つ１つの言葉や、雰囲気づくりが、奇跡のようなシーンを生んでくれます。

結婚式の後、控室でお食事をされている新郎さんに
「挙式入場の際、親御様が握手してくれて嬉しかったですね！！」と言ったら
「本当、ビックリしすぎて固まっちゃいました！」と笑顔で話されていました。


偶然に任せるのではなく、少しでも想いを伝え合い・感じ合ってもらえるシーンを生んでいきたい。
そして、そのシーンが一生心に残るような、人生の宝物になって欲しい。
そう感じさせてもらった結婚式でした。


自分の結婚式の心に焼きついたシーンは
門出の時に仲良しの友達と抱き合った、あの瞬間。
絶対わすれないです。
担当してくれた同期にも、ずっとずっと感謝している、桑原でした。